実は交渉できる立場にある契約社員

契約社員は、正社員と同様に施設に雇用される立場にあります。
そのため、施設から提示された条件の中から、納得できるものを探して選ぶのが当然と考えてしまう人が多いのは確かです。しかし、介護業界では、売り手市場になっているので、やや状況が異なっています。契約内容に関して適宜交渉を行い、自分にとってより魅力のある内容にすることができるのです。
正社員として介護施設に勤める場合には、施設全体で共通の給与規則や就業規則に従わなければなりません。ところが、契約社員の場合には、正社員の規則に従う必要はなく、個々に締結された契約内容に従って働くことになります。
契約社員の活用を積極的に進めている施設の場合には、契約社員用の就業規則が定められているので、それに従わなければなりません。しかし、そこまで制度の整備が進んでいる現場はあまり多くはないのが実情です。そのため、給与に不満があるならもう少し上乗せして欲しいと伝え、福利厚生として他に認めて欲しいものがあれば、交渉しても問題ありません。
ある程度の経験や資格がある人なら、それに見合った給与や待遇を与えられるべきだと主張しやすく、交渉が円滑に進むでしょう。契約をしてしまってから変更はできないので、採用が内定されて雇用契約をするときに交渉を切り出すのが大切です。その場ですぐにサインするように求められる場合もありますが、一度持ち帰りたいという交渉をすることもできることは覚えておくと役に立つでしょう。